爆薬(2):火薬類取扱保安責任者の資格取得講座



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爆薬(2)

ここでは爆破時によく用いられる爆薬を幾つか取り上げます。

起爆薬と区別するため、特に爆破薬と呼びますが、通常爆薬といえばこれらのことを指すと考えてよいでしょう。 事実上、取扱保安責任者は、これらの中から経済性・安全性・現場状況を考慮して爆薬を選定することになると思います。

■ダイナマイト

ダイナマイトはニトログリセリン・ニトログリコールおよびニトロセルロースを主原料とする爆薬です。爆破薬の中では比較的感度が高い特徴があります。感度が高いのは良い面と悪い面があって、良い面は殉爆が期待できることです。殉爆とは複数の爆薬を密着させておけば、1つの爆薬に点火しただけで全部の爆薬が爆轟にいたることです。雷管の消費が少なくてすみます。

一方、感度が高いために発破孔内にダイナマイトが残っている時に掘削ビットで突いてしまうと、爆発してしまう危険性があります。ビットのくりあてといって、かつてはしばしば発破事故の原因となりました。

ダイナマイトには餅あるいは羊羹のような見かけの膠質ダイナマイトと、粉状ダイナマイトがあります。国内で見かけるダイナマイトは大抵膠質ダイナマイトです。


■ANFO

硝安油剤爆薬とも呼ばれます。硝酸アンモニウムに軽油を混ぜて製造します。原料が原料だけに安価なのが特徴です。一方、吸湿すると爆発しなくなるので水中では使用できません。

また感度がとても低いため、通常雷管では爆轟させることができません。伝爆薬としてダイナマイトを用いたりします。また、粒状なので静電気を帯電しやすいという短所があります。電気雷管を装填する際は注意を要します。


■含水爆薬

硝酸アンモニウムなどの硝酸塩を主原料とする爆薬ですが、約10%程度水分が含まれています。どろりとしていて液体というよりはゲル状の外観です。

殉爆が期待できるほどではありませんが、ANFOよりは感度が良く雷管で爆轟に至ります。しかしビットのくりあてで爆発した例はありません。

後ガスはANFO、ダイナマイトより良好です。また耐水性もあり水中でも使用できます。


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